気づき日記

気の付いたことを書いています

庄屋の息子

今まで庄屋の息子という身分の人物に会ったことがある。先祖に才覚があり、庄屋の身分を手に入れた人物である。学生の時分からの知り合いだったのだが、思い返してみると結構ないじめを受けていた。要は性格が悪いのである。

そんな性格の悪さに有っても、無事に結婚を果たし子供も生まれていた。奥さんにお呼ばれされ、小学生になった息子を連れて遊びに行ったことがある。奥さんは気さくで、よくこいつにこんな奥さんが付いたものだと感心していた。普段から良い車に乗っていたこともあり、やはり庄屋の身分というのはそれだけで十分なアドバンテージがあるのだろう。子供は子供部屋に集まり、何やらゲームに興じているようだ。様子を見に行ったところ、そのゲームというのは何かアイテムが必要で、それが無いとゲームが始まったところで何も用を足さないことが分かった。息子は何とかゲーム開始させようと奮闘しているのだが、それを見て、かの息子はけらけらと笑っているのである。困っている人を面前にして。

ひとつわかった事がある。意地悪は遺伝する。そしてかの庄屋という身分は自分さえよければということに長けている人物が地租改正の混乱に乗じて手に入れたものだったのではないか。地租改正以前に周りの人物を押しのけ、手に入れていたのか。詳しくはわからないが、ああそういうことかと妙に合点がいったのである。